海外派遣 看護師は国外に飛行機で飛ぶだけではない。
いろいろと『ぶっ飛んでる！』
海外で働く看護師しか知らない、リアルな仕事や生活について、
バングラデシュで働く現役看護師に質問しました！
▼ 海外看護師以外にも、たくさんの職場をインタビューしています！
ここでしか読めない看護師の働き方！
海外看護師に強い！
▲ 取材で明らかになった『海外看護師の求人が出やすい』公式サイト
おすすめの公式サイトだけど、この記事を最後まで読んでね？
目次
海外看護師の体験談①
海外看護師の経験者に「面白ネタになりそうな体験談は？」と質問すると、
……とんでもない返答が。
雷で心停止が多いですね！
え？？ 雷に？？
全然、面白ネタじゃない！！
南アジアのバングラデッシュでは、落雷事故が多い！
2016年には3日間だけで59人が落雷で死亡。
毎年、数百人が落雷で命を落とすようです。
落雷死亡事故のほとんどが、心肺停止による即死。
即座に心肺蘇生法やAEDを開始すると、救命の確率は高まる！
海外看護師の体験談②
日本の医療現場で求められるや、能力看護師国家試験は、世界的に”とても”高い水準！
日本人の看護師が海外の医師に「医者になれるよ？」と言われるのは、
- 国家試験が難しい
- 高度な医療機器・治療に精通している
- 看護師を目指して、看護師になっている（モチベーションが高い）
ひとつの例ですが、カンボジアでは看護師になろうと思っても、なれません。
開発途上国では『メディカルスクール』で試験を受けて、成績が良い順に、
医師 ＞ 薬剤師 ＞ 看護師になります。
- 看護師を目指して看護師なる人がいない環境
- 「医者になれないなら辞める」という人が多く、看護師が少ない
このような背景から、看護の質が向上しにくい環境
海外の現地看護師には、履歴書に『看護師で救急救命やICUの経験があり、指導できます。』と書かれているのに、輸液ポンプが使えない……といったケースもあり、
日本の看護師では当たり前の知識や経験が、開発途上国では貴重です。
「なんで知ってるの」「医者になれるよ？」とも言われるようです。
- 看護師国家試験が世界水準でも、とても難しい
- 医療機器・材料の知識が豊富
- 在庫の個数や管理を丁寧に出来る
この取材で経験者の話を聞いて、私が思ったことは……
日本の看護師は自分たちの努力に、もっと自信を持って良い！！
日本で成功しない看護師は、海外も選択肢に持って！
海外看護師の体験談③
次こそは面白体験を！！
バングラデッシュでは交通ルールは『あってないようなもの』
海外看護師が乗車する救急車も、周りの車や人が避けないため、
簡単に渋滞に巻き込まれてしまうとか。
現役海外看護師さんの体験談は、日本では考えられない、ぶっ飛んだ体験！
- 救急車が警察に襲われた
- 発砲音を聞くことも
いや！ 全く笑えない！！
まあ、これに関しては多くは語れません（笑）
どうなっているんだ海外看護師！？
海外看護師に秘密が多いのは、スタッフの命を守るため。
政府が関連で情報規制が多いのも特徴！
この記事では、滅多に聞けない海外看護師のアレコレを取材できました！！
気になる海外看護師！
たくさん質問したので、楽しんでください。
海外看護師以外にも、たくさんの職場をインタビュー！
日本の看護師資格は役に立つ？
そもそも、日本で取得した看護師免許は海外で使えるのか？
という疑問が浮かびます。
基本はマネージメント！
海外では日本国内の看護師免許が、ほぼ使えない。
当該国の資格がなくても、例外的に使用できるのは以下の国
- カンボジア
- ベトナム
- ラオス
などが日本の看護師免許を使える国です。
今回取材を受けた看護師の職場は『バングラデッシュ』
バングラデシュは日本の看護師免許を使用できません。
海外では看護師でも、基本的には運営の仕事がメインです。
『運営』って何するの？
- 医療材料や薬剤の管理・仕入れ・価格交渉
- 現地や日本への報告書作成
- 医療や看護の知識提供
- 現地スタッフの健康管理やケア
開発途上国で行われる工事や建設の際、従業員の健康を守るため、クリニックが設置されます。
クリニックが正常に稼働するよう、看護師が『運営』の仕事をする！
診療や治療が行われる場所のため、『運営』には看護師の知識や経験が必要です。
海外看護師の仕事内容
運営がメインと言っても、看護師の仕事はある！
- 医療や看護の知識提供
- 従業員の健康管理と感染対策
多い患者・傷病者は以下のもの。
- 外傷（打撲・切創など）
- 感染症
海外派遣では他従業員の土木作業が多いため、外傷が増えます。
さらに、衛生環境が悪いので感染症は多い。
開発途上国なので、日本のように何でもは治療できません。
その場にある設備や人材で、治療や看護をします。
医療格差！
気候や文化が異なるため、日本の看護師は経験しない症例も多くあります。
しかし、日本の看護師の医療知識は世界的にも高いため、医師にアドバイスすることもあるようです。
日本人看護師のように高度な医療機器を日常的に扱っている現地スタッフは少ない。
そのため、日本で学んだ知識や経験は重宝されます！
海外看護師の驚きの給料
海外看護師の体験談は驚きが いっぱいですが、海外派遣でもらえる 給料のスケールが違う！
単純計算で65万円/月
海外看護師の基本給は、以下の条件で決まります。
- 看護師や海外活動の経歴
- 英語力
取材を受けた海外看護師は看護師歴20年です。
経験年数や経歴によって給料の差はありますが、
- 基本給：約35万円
- 手当て：1日1万円
基本給と毎日の海外派遣の手当てで、
毎月65万円稼ぐことができます。
その他、待機や呼び出しでの残業代が支給されます。
休日は1時間2500円、毎週3時間は働いてるよ
所属団体・派遣先の国・個人のキャリアで、給料は変わりまが、
年収800万円以上も現実的！ (実際にもらっているようです)
海外看護師に強い！
海外看護師は お金が貯まる
海外派遣 看護師は給料が高いだけではない。
海外で活動中は生活費がほぼ不要。
- 国や支援団体がホテルを提供
- 食事（和食も選べる）も提供
- 光熱費なども無料
- 現地の物価が安い
食費・住宅費が無料のため、貯金が増えやすい！
海外看護師は貯金を増やせる！
海外看護師は命の危険が伴い、異文化の中で働きます。
国や大きな団体が支援しているため、給料はしっかり支払われる。
海外看護師以外にも、お金が貯まる職場をインタビューしています！
ざっくりバングラデッシュ事情
バングラデッシュはインドやパキスタンと「領土」「言語」「宗教」の問題などで、
戦争・紛争地帯です。
世界地図では以下のようになっています。
こういった国際問題により、治安が良いとは言えません。
しかし、看護師が安全・快適に働けるよう支援があり、
海外でしか出来ない最高の体験があります！
海外看護師の食事 事情
本場のカレー・サモサが マジで美味い!！
海外看護師が滞在するホテルでは、日本食はもちろん
希望すると各国の料理を食べられる。
基本は同じ出身国でまとまって滞在。
ですが、他国のスタッフもいるため、様々な料理を味わえます。
グルメには嬉しい海外看護師！
海外看護師の1日のスケジュール
現地スタッフは日本人的には時間にルーズ
ですが、彼らにはそれが常識！
時間は前倒しで伝えよう！
海外看護師に仕事のタイムスケジュールを質問しました。
| 6時50分 | オフィスワーカーと一緒にラジオ体操 |
| 7時 | 勤務開始、日本人だけのミーティングで1日の流れを調整 |
| 7時15分 | スケジュールを現地スタッフと共有。人員配置を調整。 |
| 午前の仕事 | ・急患対応 ・デスクワーク ・各クリニックを巡回してスタッフから状況をヒアリング |
| 12時 | 休憩 |
| 13時 | ランチミーティング |
| 午後の仕事 | ・午前中と同様の業務 ・必要に応じて従業員のPCR（多ければ1日で300件） |
| 17時 | 現地アドバイザーに1日の業務報告 |
| 18時~20時 | 夕食 |
- 患者数は多ければ15人/日
- コロナ感染者が多ければ、約50人のバイタル測定
忙しそう！
時間が決まっている仕事に加え、海外でも新型コロナ関連の仕事が増える。
仕事は忙しそうですね！
海外看護師の休日
海外看護師の休日情報をまとめました。
海外へ派遣中は感染対策・テロの観点から、
基本的に職場から外に出ることは許されません。
- 休日は週1（金曜日のみ）
- 休日のオンコールあり
- 運動が充実
体を動かす環境が整っている
- バスケットボール
- バレーボール
- バドミントン
- フットサル
- ビリヤード
- ダーツ……など
ジムもあり、「動けなくてストレスが溜まる！」 ということはない。
海外看護師は休暇・福利厚生が充実！
週1でしか休み無いなんて！
と、思った方には朗報です！
海外看護師は休暇や福利厚生が充実！
- 海外で取れなかった全ての休暇は、帰国後の代休でもらえる
- 海外渡航に必要なワクチンが無料
海外派遣中は休みが少ない。
でも、帰国後の長期休みと考えると頑張れる。
また海外で必須のワクチンが、無料で接種できます。
たくさん お金をもらえる仕事で「至れり尽くせり」
イスラム教徒が多い国では休日が週1だが、休みが週2の国もある。
至れり尽くせりな海外派遣 看護師
海外看護師は直接雇用関係にある支援団体・企業からサポートを受けられます。
依頼した物が日本から届く
当たり前じゃん！
厳しい海外に派遣で行ってるんだから、当然だと思いますか？
「ネット注文の手間がなくなるから楽」
くらいに考えていたら、大間違いです。
海外（発展途上国）では荷物が正規ルートを通ってもトラブルが起きます。
- 税関でいちゃもんを付けられる
- 無断で開封・荒らされる
- 略奪される
現地の言葉で言い争いが起こり、お金を渡さない解決しない事も多いようです。
公的な立場の税関職員にも、舐められたら泣き寝入り。
国や支援団体に依頼して、トラブルなく送られることは「大した事」
例えばお酒。
バングラデッシュ国民の多くがイスラム教徒ですが、イスラム教では飲酒は禁止！
日本人の個人注文はトラブルに発展しかねない。
依頼した物が日本から届く事は重要なサポート。
あまりにも僻地で働く時、配達サポートが受けられない場合もあるようですが、
同じ職場で働く日本人スタッフの帰国に合わせ、必要な物を買ってきてもらうようです。
何とかなるよ！
国は違いますが、開発途上国の生活を楽しく学べる本を紹介します。
▲筆者が大好きな本なので、良ければどうぞ！
海外看護師は宗教への理解が大切
海外派遣 看護師は宗教や文化への理解が大切。
- 仏教
- キリスト教
- イスラム教
- ヒンディー教
多様な宗教の従業員や患者がいます。
日本の文化や常識を、各国のスタッフに押しつける事はできません。
海外看護師には価値観の多様性を認める柔軟性が必要です。
海外看護師に必要な英語力
英語力は必要ですよね？
何とかなるよ！
全く英語がでいない状況で海外で看護師を始めましたが、大丈夫です。
普段から耳に入ってくるのが英語のため、「慣れます」と言われました（笑）
日常会話が必要になりますが、医療英語はスマホ検索でOK！
大切なのはマネージメントの力
英語が聞き取れない場面でも、「スマホに打ってくれ」と乗り切る日本人スタッフがいます。
海外看護師に向いている人の特徴
海外看護師に向いている人の特徴は、
- 体力がある
- 体育会系のノリに強い
- スペシャリストよりジェネラリスト
海外看護師は肉体労働や、慣れない環境での生活に適応する必要があるため、体力が必要。
不測の事態が起こりやすい現場では、フットワークの軽さや、判断に総合力の高さが求められます。
そのため、『1点特化の専門家（スペシャリスト）』よりも幅広い知識や技能、経験などを備えた『ジェネラリスト』が向いています。
海外看護師に向いていない人の特徴
海外看護師に向いていない人の特徴は、
- 体力がない
- 日本の看護概念や文化を譲れない
週1回の休みの日でもオンコールがあるため、数ヶ月休み無しで働きます。
海外に派遣された後は、代わりの人材はいません。
体力は必須です。
海外看護師は「日本では」「これまでは」「常識的に」が通用しない。
派遣先の医療水準や文化に、柔軟に対応できる人材が求められます。
海外看護師は変化に強い！
海外看護師のメリット
記事も終盤に近付きました。
これまでの内容のメリット・デメリットをまとめます。
海外看護師のメリットまとめ！
- 海外でしかできない経験
- 高い給料
- まとまった休暇
海外看護師に強い！
海外看護師のデメリット
海外看護師のデメリットまとめ！
- 生命・健康の危険
- 休みが少ない
- 海外ならではのカルチャーショック
- 狙った国に行けるとは限らない
- 帰国時に仕事がない
デメリット①～④はここまでに紹介しました。
海外看護師を目指すには⑤を知った上で、働く必要があります。
帰国時に仕事がない！
所属している団体にもよりますが、一時帰国の際に仕事・収入がなくなる事があります。
帰国時には「実家」「ホテル」「友人の家」を拠点にすることになりますが、住民票を海外に移しているため、看護師派遣の仕事を受けれない可能性も、
- 宿泊地が田舎で、看護師派遣の求人がない
- 所属団体から抜けていないため、就職できない
- 住民票がなくて、日本のバイトが受けれない
助産師の場合では、看護師経験の不足で、日本でも海外でも、バイト求人が少ないです。
他の仕事を学ぶ、繋がりを作っておくためにも、派遣の仕事が大切になります！
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海外看護師になるには
海外看護師になるには、
- JICA（ジャイカ：国際協力機構）
- NPO（非営利組織）
- NGO（非政府組織）
- 自力で条件をクリアする
このような選択肢があります。
海外看護師になる一般的な方法
JICAやNPO・NGO機関から応募するのが一般的です。
- JICA（国際協力機構）
- 青年海外協力隊
- ジャパンハート
- 国境なき医師団
上記（①～④）の他には、日本の団体・組織を通さない方法があります。
この場合は組織の方針に関係なく、活動したい国を選択できます。
- それぞれの国の資格や基準をクリア
- 看護師国家試験制度が整っていない国で、現地採用を受ける
自力で海外看護師の仕事を探すと、この記事でお伝えした支援や、高い給料は補償されません。
開発途上国の現地看護師は、生活ギリギリの給料しかもらえないケースもあります。
ODA（政府開発援助）とは？
政府が開発途上国に行う資金や技術の協力を政府開発援助（Official Development Assistance：ODA）といいます。
ODAの看護師だから、高い給料やサポートが提供される！！
おすすめの求人探し
海外看護師の求人はとてもレア！
インタビューの中で、オススメされたのは『ナースパワー人材センター』
海外の看護師求人に最も強いと言えます！！
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海外看護師は求人数が少ないため、
- 国内で強い派遣会社に登録
- 仕事を積極的に受けて、コネを作る
- チャンスに繋がる！
国内では最強の派遣会社を2つ紹介します。
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最後に
海外看護師のTakaさんに、たくさんの質問をしました。
一問一答形式でまとめます！
Q1：仕事をはじめたばかりの自分に向かって『心構え』のアドバイスするなら？
A：オランダ人の英語は本気でわかりずらいぞ！！
Q2:日本から持って行った荷物・必需品は何ですか？
A：必需品はシャンプー！コンディショナー！髭剃り！嗜好品！
Q3：Takaさんの看護師としての経歴は？
A：ER・ICU経験が長いです。学会発表はStroke（脳卒中）とカテ関連をメインで行いました。
INE認定看護師の資格を持っていますが、バングラデシュではカテーテル治療をしないため、役に立ちませんでした。（※）
※INE認定看護師とは、画像を用いて行う検査や治療（経皮的・低侵襲に行う診断的治療）を受ける患者さんに対して、専門性の高い看護ケアを提供します。
Q4:日本人で得したことは？
A:バングラデッシュは親日の国です。
期待がプレッシャーに感じることもありますが、ODAで働いていると特に、現地の方が親切です。
Q5：日本人海外看護師の今後の展望
開発途上国に日系病院があります。今後はさらに日本人の活躍が期待されます。
また、帰国後も海外での経験が評価されます。海外派遣時の収入に合わせて「高額の年俸でも」というオファーがあります。
日本でも高年収の看護師を目指すことができます。
Q6：最後に日本人看護師へのメッセージ
A:派遣先の国によっては週に1度の休みで、大変だと思われるかもしれません。
ですが、僕からすると日本人は働きすぎです。
僕は日本で挫折した経験があり、思い切って海外に出ました。
はじめは「逃げ」です。
しかし、今では現地の彼らの「力になりたい」と、前向きに働いています。
潜在看護師が復帰できないのは『日本のだから』
風当たりが強くて辛くなったら、お局が絶対いない、周囲から尊敬される海外での働き方もあるよ？ と教えてあげたい。
最後までありがとうございました！
取材を受けてくださった、海外看護師TakaさんのTwitterはコチラ！！
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