助産師のキャリア・スキルアップの1つとして『アドバンス助産師』があります。
この記事でアドバンス助産師の目指し方からメリット・デメリットが全てわかります。
目次
アドバンス助産師とは
アドバンス助産師とは、助産にかかわる高度な知識と技術を認証された助産師のこと
一般財団法人 日本助産評価機構が運営する
CLoCMiP(クリニカルラダー、助産実践能力習熟段階)レベルⅢ認証制度
の認証を受けた助産師が『アドバンス助産師』と呼ばれます。
CLoCMiP(Clinical Ladder of Competencies for Midwifery Practice)
アドバンス助産師の目的
- 妊産褥婦や新生児に対して良質で安全な助産とケアを提供できる
- 助産師が継続的に自己啓発を行い、専門的能力を高め、明確な目標をもつ
- 社会や組織が助産師の実践能力を客観視できる
助産師の免許に更新制はありません。
免許取得後に、助産師個人の経験・知識・能力を知ることは困難
高度化する周産期医療や多様なニーズを必要とされる周産期医療ですが、
第三者(日本助産評価機構)から『アドバンス助産師』の認証を受けることで、
自律して助産ケアを提供できる助産師として、公表できます。
能力が認められた助産師だね!
アドバンス助産師の仕事内容
自律した助産ケアの提供が、アドバンス助産師の仕事内容です。
アドバンス助産師は、高齢出産やハイリスク妊産婦に対する助産ケアも行います。
異常分娩のときには医師・看護師と連携し、チーム医療における助産師として働くことも大切な役割
アドバンス助産師のメリット
- 個人・組織で助産ケアの質が保証できる
- 妊産婦や職場から信頼を得られる
- 手当で給料アップ
- 就職・転職で有利になる
アドバンス助産師の資格手当は1万円~2万円が相場
職場によっては手当や申請時の金銭的な支援がありません。
アドバンス助産師に理解や支援がある職場選びが重要。
- アドバンス助産師に手当てがつかない
- 申請・更新の料金や、研修・学会参加の費用が自費
- アドバンス助産師に認証後されても、仕事内容や評価に変化が感じられない
まずは相談だけでもOK! 無料!!
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アドバンス助産師のデメリット
- 5年毎の更新制(新規・更新に5万円)
- 知識や技術を向上する責任感とストレス
- 資格の自由度が高い、仕事にやりがいを感じるか は自分次第
アドバンス助産師のデメリットとしては、新規申請や更新の料金が高額です。
昇給や手当がもらえないだけでなく、新規申請・更新の料金が自費の職場もある。
金銭面でやりがいを感じるには、職場選びが重要になります。
知識・技術のブラッシュアップを続ける必要があるため、人によっては負担やストレスが大きい。
- 料金を支援してくれる職場に勤める
- アドバンス助産師の仕事で自己肯定感を上げる
- 同じアドバンス助産師と交流し、活動の幅を広げる
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申請の料金
新規申請料・更新申請料・再認証申請料には、各5万円の申請料が必要
内訳は審査料2万円と認証期間5年分の会費3万円(年額6,000円×5年)
不合格となった申請者については、会費相当額の返還があります。
更新時期の延長申請には5,000円の料金がかかります。
更新の延長は最大3回(3年)まで可能。
アドバンス助産師になるには
アドバンス助産師を取得するためには、CLoCMiPレベルⅢ認証制度の申請要件を達成する必要があります。
6つの資格取得 条件
- 日本の助産師資格を保有
- 満5年以上の実務経験
- 定められた必須研修項目を受講(20項目)
- 定められた実施例数を満たす(分娩介助、健康診査等)
- 定められた学術集会のいずれかに3回参加する
- CLoCMiPレベルⅢの総合評価でB以上を得る
アドバンス助産師を申請したい方は、下記のリンクから行えます。
≫日本助産評価機構アドバンス助産師の申請
必修研修の21項目は以下の通りです。
アドバンス助産師の申請スケジュール
- 更新時期延長申請期間は7月1日~7月26日
- 新規・更新・再認証申請期間は8月1日~8月20日
- 試験期間は11月1日~11月15日
- 合格発表2022年12月15日
- 認証書類送付2023年2月~
※上記は日程の参考です。申請時には公式サイトから確認してください。
通信教育
申請はオンラインで出来ますが、必須研修・実務症例数・学術集会の参加が必要なため、
すべてを通信(オンデマンド)で達成することはできません。
おすすめの書籍・勉強方法
書籍で勉強したい方は、次の資料を参考にしてください。
本記事は『一般財団法人 日本助産評価機構』のホームページ参考にし、アドバンス助産師のキャリーさんの監修で作成しました。
参考・引用:日本助産評価機構ホームページ